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兵庫県行政書士会 阪神支部所属
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損害賠償請求ができる範囲

債務不履行不法行為に対しては、損害賠償を請求することができると民法の条文には定められています。

ではその請求できる範囲はどうなっているのでしょうか。

債務不履行の損害賠償請求権を定めている民法の415条には「その損害の賠償」となっています。

不法行為に対する損害賠償請求権を定めている民法の709条には「これによりて生じたる損害を賠償」となっています。

この二つの条文では明確には定まっていません。

債務不履行の損害賠償請求権の範囲

債務不履行の損害賠償請求権は民法の415条は416条によって範囲を定められています。

民法第416条 損害賠償の範囲

一、損害賠償の請求は債務の不履行によりて通常生ずべき損害の賠償を為さしむるをもってその目的とす。

二、特別な事情によりて生じたる損害といえども、当事者がその事情を予見し又は予見することを得べかりしときは債権者はその賠償を請求することを得

判例通説によると、1つの債務不履行から連鎖的、ドミノ倒し的に発生した全ての損害に対して責任を負うのではなく、「通常予想される範囲の因果関係に立つ損害」にかぎって認めるとなっています。

民法第416条一項でも「相当因果関係」が必要としており、二項においては特別な事情の範囲を「予見可能」なものとしています。

不法行為に基づく損害賠償の範囲

不法行為に基づく損害賠償については「債務不履行の損害賠償請求権」のように別条文でその損害賠償の範囲は定められていません。

さらに判例では「法律が416条を不法行為に準用していないのには、それ相応の理由があるので416条を類推適用すべきではない」としています。(類推適用=類似したケースに適用すること)

それでは不法行為に基づく損害賠償の範囲はどうなっているのかというと、昭和48年6月での最高裁判例で「具体的事案に応じて実損害を探求し、加害者に賠償させるのが相当と認められる損害について、通常、特別、予見の可、不可を問わず賠償責任を認めるのが妥当」としています。

つまり、しっかりとした範囲は定めずに個々の事案でその都度判断していくのが妥当だということです。

これは不法行為というのは「加害行為」であるから、債務不履行の場合よりも広く範囲を取って、被害者の救済を図るためです。

損害賠償の対象物

具体的に請求できる範囲は以下の3つに分類されます。

1.積極的損害

不法行為や債務不履行が原因で壊れたり、支払ったりといった「減った」という損害です。

具体的には治療費や入院費、交通費などがこれに当たります。

2.消極的損害

不法行為や債務不履行が原因で「増えなかった」という損害です。

具体的には休業損害や逸失利益などがこれに当たります。

3.慰謝料

交通事故が原因で受けた精神的苦痛に対する対価です。


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