遺産相続ではその相続する財産が確定されなければなりません。
故人が遺言書とともに自己の財産を目録として残しておいてくれればよいのですが、残されてない場合は遺族が調査し確定していくしか有りません。
遺産には「積極財産(プラスの財産)」と「消極財産(マイナスの財産)」があります。
遺産相続する財産を調査せずに相続を承認してしまった場合、もしこの積極財産よりも消極財産の方が多かった場合、損をしてしまう可能性があります。
また相続する額によっては相続税が発生します。
その相続税を申告する際にも、遺産相続目録を作成しておけば、申告漏れや申告ミスを犯す心配も少なくなります。
そういった問題を回避するためにも、きちんと相続の対象となる遺産を確定し、目録を作っておきましょう。
相続の対象となる財産については「遺産相続の対象財産」をご参照ください。
相続財産目録には「積極財産(プラスの財産)」と「消極財産(マイナスの財産)」を分けて書きます。
相続財産目録に記載する事項は、その財産が判別、特定出来るようにできる限り細かく記載します。
以下に代表的な相続財産の例を挙げておきますので、参考にしてください。
・不動産(土地、建物)
土地については「所在、地番、地目、面積」を、建物については「所在、家屋番号、種類、建坪」を土地と建物を分けて個別に記載します。
特に「所在、地番、家屋番号」は必ず明記しておきます。
色々聞き慣れない項目ばかりですが、これらは法務局に登録されている土地や建物の「登記簿」の項目です。
不動産は「登記簿」により管理されていますので、この登記簿の項目を明記することによって、確実にその不動産を特定することが出来ます。
不動産の「登記簿謄本」や「登記事項証明書」は法務局で簡単に取得が出来ますので、遺産相続の際には取得しておいた方がよいでしょう。
・車や船舶など登録制度のある動産
これらの物も基本的には不動産と同様に登録してある情報を基本に明記します。
自動車やバイクであれば、車検証や自賠責保険証にある情報となります。
具体的には「車両番号(ナンバープレート番号)」「車台番号」「車名」「形式」を明記します。
・債権
代表的な債権に「金融機関への預貯金」があります。
口座のある金融機関へ「相続財産目録で必要なため」と照会をかけ「金融機関名」「支店名」「口座の種類」「口座番号」を明記します。
ここでも普通と定期など口座の種類が違えば、分けて個別に記載します。
その他の債権についても必ず特定出来るように明記します。
貸金や売掛金であれば「相手の氏名と住所と連絡先」「貸した日付」「返済期日」「利率」「内容」など契約書などに書かれている事項を転載し明記します。
・有価証券
代表的なものに「株券」や「国債」などがあります。
これらも基本は同じです。
どういった有価証券なのか、額面はいくらで数量はいくらなのかなどを明記します。
株式については念のためその会社へ問い合わせておくのがよいでしょう。
・債務
借金や買掛金(ツケ)などが主な債務です。
債務とは債権の裏返しですので、記載の方法は「債権」の場合と同じになります。
・特殊な相続対象
特殊な対象として「紛争」というものがあります。
故人が生前より誰かと争っていた未解決の事項がある場合、その争いの立場を承継して引き継ぐことになります。
例えば誰かと損害賠償請求を民事訴訟で争っていた場合、その後は相続人が引き継ぎ、継続して争ったり、示談にしたりといった判断をします。
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